南シナ海の緊張が伝えられるなか、集団的自衛権行使の根拠を「抑止力の強化」に求める論調や、「中国脅威論」がメディアを賑わせていますが、それらの言説は的を射ているのでしょうか。

いたずらに対立や緊張を煽るのではなく、合理的な安全保障策の可能性と課題について、リアリティに基づく安全保障戦略を考える専門家のおふたりをお招きし、尖閣問題や北朝鮮問題といかに向き合っていくべきか、日中韓でともに東アジアの安全保障を考える道はないのか、軍事分野以外での地域安全保障戦略の可能性は? 等、具体的に論じていただきます。それは、日本に求められている役割や、日中韓関係の行方まで見通す糸口になるはずです。

全国を講演で飛び回る柳澤さん、日本と中国や韓国、アメリカを行き来して研究にいそしむ植木さんの討論が間近に聞ける貴重な機会です。ぜひご参加いただき、日本の安全保障戦略のパースペクティブについて共に考えていただければ幸いです。

「抑止力」幻想と東アジア安全保障の実際
柳澤協二(元・内閣官房副長官補)×植木千可子(早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授)

日時
2015年12月18日(金)20:30~22:00
場所
三省堂書店神保町本店2階特設会場
定員
30名 ※要事前申し込み
参加方法
ご参加は、下記(1)(2)どちらかが条件となります。
(1)下記書籍どちらかをお買い上げ
 

(2)参加費800円(税込):当日受付にて頂戴いたします。

お申し込み先

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登壇者プロフィール

柳澤協二(やなぎさわ・きょうじ)
1946年生。元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長。国際地政学研究所理事長。「自衛隊を活かす会」代表。1970年東京大学法学部卒業後、防衛庁入庁。2002年から2009年まで第二次・第三次小泉内閣、第一次安倍内閣、福田内閣、麻生内閣で内閣官房副長官補として安全保障・危機管理関係の実務を担当。著書に『自衛隊の転機――政治と軍事の矛盾を問う』(NHK出版新書)等。


植木千可子(うえき・ちかこ)
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科教授。上智大学外国語学部卒、同大学院修士、マサチューセッツ工科大学(MIT)にてPh.D.(政治学)取得。朝日新聞記者、北京大学国際関係研究所客員研究員、防衛省防衛研究所主任研究官などを経て現職。2015年10月までMIT国際研究センター客員研究員。2009年に安全保障と防衛力に関する懇談会委員。著書に『平和のための戦争論――集団的自衛権は何をもたらすのか』(ちくま新書)等。