『意外と言えない まいにち使う ふつうの英語 きほんの英語』から厳選した内容を公開!
英語力の基盤は、日常を語る力にあります。日常が1人1人の生活の中核だからです。ふだん、何気なく使う「ふつうの英語」を身につけることが英会話力アップのカギです。
――「はじめに」より
朝のお目覚め編 (「Chapter 1 おはようからおやすみまでの英語 ①朝起きる」より抜粋)
目覚める
まずは1 日のはじまりである、朝の目覚めの場面を思い起こしてみてください。「目覚める」というのはwake up ですね。これはほとんどの人が知っている表現でしょう。I usually wake up at 6:30. のように使います。
「早く目が覚める」や「サッと目が覚める」という場合はどうでしょうか。同じwake up を使って、それぞれ wake up early、wake up immediately と言います。
「サッと」を意味するimmediately の代わりにright away を使って、I woke up right away this morning.(今朝はサッと目が覚めた)と表現してもいいでしょう。ちなみに、「自然に目が覚める」はwake up naturally です。副詞の使い方がカギですね。
よく知っているwake up という表現の応用ができるようになると、細かいことまで英語で表現できるようになります。「太陽とともに目が覚める」と言いたければ、wake up with the sunrise のようにwith を使って表します。「起きる時間だよ」はIt’s time to wake up. で、それに応じて「起きたところだよ」と言いたければ、I just woke up. あるいはI’ve just woken up. となります。
目覚めたときの感覚
では、応用問題です。次の①~④の状況を英語ではどう表現するでしょうか。
①寝覚めが悪い/②寝覚めがよい/③目が覚めても疲れがとれていない/④気分よく目覚める
日本語では、どれもよく使う表現でしょう。しかし、英語で表現するとなると、英語に自信のある人でも「あれっ、どう言うんだっけ?」と戸惑うようです。以下が答えです。
① 寝覚めが悪い wake up feeling bad
② 寝覚めがよい wake up feeling good
③ 目が覚めても疲れがとれていない wake up feeling groggy
④ 気分よく目覚める wake up feeling refreshed
解答を見ると「なーんだ」と思われるのではないでしょうか。このように「目覚めたときの感じ」は、feeling +〈形容詞〉で表現できます。
日本語でも「ひどく疲れてぐったり」する様子を「グロッキー」と言うことがありますが、これは英語のgroggy から来ています。
「昨夜飲みすぎたので彼は今朝、寝覚めが悪かった」だと、He woke up feeling bad this morning because he drank too much last night. と表現することができます。
目覚まし時計
朝起きるといえば「目覚まし時計」が必需品です。目覚まし時計のことを英語ではthe alarm と言います。日本語でも「時計」を省略して「目覚まし」と言いますね。
「目覚ましが鳴る」はThe alarm goes off. で、「目覚ましが鳴らなかった」はThe alarm didn’t go off. と言うのが一般的です。go off は、「目覚ましから音が離れていく」様子を表現しています。
「6 時に目覚ましを合わせる」はset the alarm for six o’clock と言います。前置詞のfor に注意しましょう。「目覚ましを止める」はturn off the alarmと言いますが、「目覚ましをオンにする」はput the alarm on と言います。「目覚ましをオンにするのを忘れ
ていた」は、I forgot to put the alarm on. です。
SNS・スマホ編 (「Chapter 2 旅行・エンタメ・ITの英語 ⑧インターネットやSNSを使う」より抜粋)
SNSでつながる
インターネットが可能にしたのがSNS(social networking service)ですね。英語では、SNS はあまり使わずsocial media と言われることが多いようです。「フェイスブックのアカウントを作る」は、open a Facebook account と言います。「銀行口座を開く」と言うときのopen a bank account と同じですね。
「フェイスブックをやっていますか?」と聞かれることがあるかもしれません。これは英語ではAre you on Facebook? となります。「フェイスブックをやっている」はI’m on Facebook. です。前置詞のon がカギですね。
accept a friend request on Facebook と言えば「フェイスブックで友だち申請を承認する」ということです。最近は、friend を動詞として使い、Can I friend you on Facebook? (フェイスブックで友だち申請していい?)のようにも言います。
I added you to my friend list. は「友だち申請を承認したよ」という意味。直訳すれば、「あなたを友だちのリストに加えました」ということです。「承認してくれてありがとう」と表現したければ、Thank you for the add. でOK です。
「ツイッターのアカウントを持っている」はI have a Twitter account. となります。tweet は動詞で「ツイッターでつぶやく、ツイートする」の意味で使えます。follow someone on Twitter は「ツイッターで誰かをフォローする」、I have 1,000 followers on Twitter. と言えば「ツイッターで1,000 人のフォロワーがいる」という意味です。
では、「『いいね』を押す」はどう表現するでしょう?これはclick“ like”です。get a lot of“ likes”と言えば「たくさんの『いいね』をもらう」ということです。「彼のツイートに『いいね』をしました」は、I “liked” his tweet.です。
メールや通話をする
「スマホでメールをチェックする」はcheck one’s e-mail on one’s smartphone と言います。「ラインのメッセージが届く」だとget a message on LINE です。「ラインのメッセージにスタンプをつける」はput a sticker on one’s LINE message となります。「スタンプ」をstickerと言うのがポイントです。
「写真を載せる」はpost [put up] one’s photo です。post は「投稿する」という意味ですね。「写真を載せるのには抵抗がある」という場合は、I don’t feel comfortable putting up my photos. などと表現することができます。「既読にしないでおく」という場合は、leave it unread です。
通話に関しても表現を整理しておきましょう。access one’s address book で「アドレス帳を開く」という意味です。「圏外にいる」はbe in a dead zone という言い方をします。「電波がない」という意味でNo reception. というフレーズもよく使われます。
「声が途切れる」はbreak up という動詞をよく使い、I can’t hear you. You’re breaking up. だと「声が途切れて聞こえない」となります。「不在着信」はa missed call で、「不在着信をチェックする」はcheck the missed call です。
スマホの操作
「スマホの設定を変える」という場合は、change the settings on one’s smartphone と言います。スマホの操作で、「ページを指で拡大する」はpinch out a page で、「縮小する」はpinch in a page と言います。「ページをめくる」はflip a page とflip(指先ではじく)という動詞を使います。
「スマホを再起動する」はreboot the smartphone で、「スマホのボタンを長押しする」だとhold を使って、hold down the button of one’s smartphone のように表現します。「押したままの状態を一時的に保つ」がhold down の意味です。
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「このTシャツで色違いのものはありますか?」「彼のツイートに『いいね』をしました。」「彼は何でも細かすぎるんです。」……おはようからおやすみ、エンタメ・IT、仕事や会議まで……言いたいフレーズがわかる! 話せる!