英語特訓をしましょう!「反訳」で徹底的に鍛えます
伊藤サム先生からのメッセージ
この本のミッションは、英語で「書く」「話す」力を伸ばす特訓プログラムを提供して、英語中級者を上級者へと押し上げることです。簡単な日常会話はできるが、少し込み入ったことを発言しようとすると、しどろもどろになってしまう段階にいる学習者、伸び悩んでいる方に特におすすめします。ブロークン・イングリッシュではなくて、正しく美しい英語を話したり書いたりできるように特訓をしましょう。私がコーチとなってあなたを支援します。
英語で発言できるために必要なことは、まず(1)表現をしっかりと覚えること(語彙力)。そして(2)表現を文章として組み立てる力(構文力)を鍛えることです。これらの力を伸ばすのが反訳トレーニングです。私が英字新聞社在職中に、新人記者たちを鍛えた特訓メニューを学習者向けに応用しました。筋トレのように重い負荷がかかる練習なので生易しくはありません。しかし実践的で即効性があります。講座の受講者からは、「頭の中で英文を組み立てる感覚があり楽しい」「ブロークン・イングリッシュを話す段階から一歩踏み出せる」といった反響をいただいています。
ぜひ、テキストの日本語訳文を見て、英語原文を言えるようになるまでトレーニングしてください。これが「反訳」つまり「反対方向から訳す」ことです(訳文→原文)。反訳できるようになったということは、そのレッスンでの語彙・構文をしっかりと覚えたという証拠なのです。本書では全16レッスンにわたり、およそ500の表現(文章に含まれる単語やフレーズ)を覚え、文章として組み立てるトレーニングも計173文について行います。
レッスンは順不同です。目次を見て、お好きな話題からどうぞ。
伊藤サム(「はじめに」より抜粋)
反訳トレーニングにトライ!:まずはニュースを理解する
それでは実際に「反訳トレーニング」を体験してみましょう!
まずはニュースの内容を把握するところから。今回はARTICLE 6より、「ハワイ旅行」にまつわるニュースをご紹介します。早速読んでみましょう。
ニュースの内容はつかめましたか? それではトレーニング開始です!
STEP 1:単語と表現を覚えて、語彙力を鍛える!
穴うめトレーニング
「反訳トレーニング」は、サム先生が考案した英字新聞社での新人記者特訓メニューを応用したものです。記者たちは好きな記事を選び、覚えたい表現を何段階かに分けて塗りつぶしていきます。この初期段階を再現したのが穴うめトレーニングです。ニュースと同じ英文ですが、あちこち穴うめ問題になっています。ヒントとして日本語訳がのっていますので、ここで、重要表現を確実に覚えましょう。
STEP 2:文章を組み立てる力を鍛える!
反訳トレーニング
日本語をフレーズ単位に分けて、英語の構文ルールに沿って組み立てていきます。各文を3 パーツに分割してありますので、まずは訳文(英語の発想法でつくられています)を見てパーツごとに言えるように練習しましょう。そしてパーツを組み立てると、文が出来上がり。このプロセスでは、英語特有の語順や組み立て方が直感的に身につきます。
STEP 3:英語で発信する力を鍛える!
全文反訳トレーニング
最後に全文の反訳に挑戦です。「ムリムリ!」と感じるかもしれませんが、筋トレでは負荷をかけ続けないと筋肉は成長しません。ここを乗り越えると、それまでの限界を越えて力がつきます。左右対称の見開きなので、簡単に英文を参照できます。すぐに答えを見たくなる場合は、右側を紙などで隠すといいでしょう。1行できるごとに、達成感を味わってください。
反訳トレーニング、挑戦してみていかがでしたか?
ご紹介した「VRでハワイ旅行」はもちろん、収載されたすべてのニュース英文の音声を付属CDで聴くことができます(CDと同じ音声をスマホなどの端末に直接ダウンロードすることも可能です)。
音声を繰り返し聞いていると耳が英語音声に慣れ、やがて、単語や文章を見るだけで音声が心の耳に聞こえてくる状態、いわば「耳の中にネイティブスピーカーが住んでいる」状態になります。音読やシャドーイングなどのリピート練習も行い、レベルアップを目指しましょう!
負荷がかかるトレーニングですが、やり遂げた頃にはかなりの実力が身についているはず。
「この夏は英語力に磨きをかけるぞ!」と、集中的にトレーニングしてみるのもよいですね。