今月のオススメ、2つめは「きょうの料理ビギナーズ」!
まだまだ暑い、忙しい、なんだかイロイロくたびれたー! 後片づけもあると思うと、料理をつくる前から気持ちが萎えること、ありますよね。
そこで、後片づけがラクになる料理はないか、5人の料理研究家さんに聞いてみたところ、「何を面倒に感じるかは人それぞれ!」ということがわかりました。「きょうはもう料理できない~」日の、奥の手レシピが大集合! 自分に合うやり方、食べたい料理を試してみてください。
夏でも鍋!でいい ~藤井恵さんの場合~
「夏でも鍋でいいじゃないですか!定番鍋があれば気持ちもラクになる」
藤井さんが後片づけでいちばんストレスを感じるのは、「洗い物に時間を取られること」。仕事をしながら子育てをする日々が20年間も続いて毎日大忙しだったから、何より時間が大事だったのです。
「ちょっとした皿でも、数が増えればそれだけ洗う時間がかかるでしょ。だから、忙しいときは毎日鍋! 鍋料理でした。うちの子どもたちは鍋で育ったと言ってもいい」と藤井さん。洗い物が少ないだけでなく、肉や魚がきちんととれるし、野菜も量をたっぷり食べられるのが鍋料理のよいところです。
「うちの定番はモツ鍋味としゃぶしゃぶです。この2つだけでも、季節ごとの素材で変化がつくし、たれを変えれば案外食べ飽きない」のだとか。パターンを決めておけば献立に悩む時間も省けるというものです。
モツ鍋風 豚とキャベツのピリ辛鍋
塩味のすっきりだしがおいしい、藤井家の定番の一つ! にんにくはたっぷり入れて、スープに香りを移しましょう。
みそ味、しょうゆ味などスープを変えても楽しめます。
藤井さんの鍋セオリー
素材は3つくらいまでがいい
肉や魚+野菜。素材の数は絞りましょう。何種類も入れるといろいろな味が混ざって、みんな同じ味になってしまいます。少ないほうが、それぞれの素材の味を生かせます。
紙包み!は最強です ~上田淳子さんの場合~
「紙包みは最強! 調理道具と器が兼ねられる」
いつも理にかなった調理方法を教えてくれる上田さんがすすめてくれたのは「紙包み調理」です。肉や魚と野菜を一緒にオーブン用の紙で包み、電子レンジにかけるだけ。「汁は紙の中で収まるから、台所のシンクの中に汚れが回るのを避けられるし、器もサッと洗い流す程度ですみます」。レンジにかければ手があくから、その間に片づけも進むというメリットも。
また、「包みの中を蒸気が回るから、ふわっとおいしく蒸せるの。フライパン蒸しにはないおいしさがある」のもうれしいところ。「中が見えないから、食卓で開ける楽しさもありますよ」。1人分ずつ包むのは一見面倒そうだけれど、遅く帰ってくる家族がいてもつくりたてを出せるし、温め直しと違って調理道具も片づけられる。パーソナルな料理ならではのよさがたくさんあるのですね。
さけとトマトの包み蒸し
さけの代わりにたいやかじきを使ってもOK! ハーブを加えてもおいしくいただけます。
食べ終わったら、紙を外して皿をサッと洗うだけ。
上田さんの紙包みセオリー
1人分ずつ包み、1人分ずつ電子レンジにかける
左右の端をキャンディー包みのようにひねり、少し上に持ち上げると汁けが出ません。2つまとめてかけると加熱ムラができやすくなるので、必ず1人分ずつ電子レンジにかけましょう。
絶対ワンプレート! ~Makoさんの場合~
「ワンプレートごはんで、皿数は最小に、栄養は満点に!」
マコさんは3男1女の母。子どもたちが育ち盛りのころは、家族6人分の料理づくりは本当に大変でした。子どもたちはおなかがすいている、自分も疲れきっているけどおなかはすいているから「ワンプレートごはんが一番!」だったとか。おかずもご飯もぜーんぶのっけて、小鉢や取り皿やサラダボウルはナシ、同じ皿を6つ洗えばおしまい!という単純さが気持ちをラクにしてくれるのです。
とはいえ、調理にものっけ方にも工夫をするのがマコさん流。野菜もしっかり食べられるよう、レタスやスプラウトなどをたっぷり盛る、ご飯も白いご飯だけでなく混ぜご飯にするなど変化をつけます。「3色以上の色と、食感が入るようにすると、のっけご飯でも食べ飽きないのよ」。見るだけで元気になれそうなドーンとした盛りつけには、そんなスパイスが隠されていたのです。
焼き肉ライス
Makoさんちの運動会の日の定番晩ごはんでした。ナムルは電子レンジで手軽につくって、野菜もたっぷり!
Makoさんのワンプレートセオリー
野菜はできるだけ、はさみでカット
にらや細ねぎなどは、キッチンばさみでどんどん切っちゃいます。これで、包丁とまな板を洗う手間も省けます。
きょうの料理ビギナーズ 9月号
テキストには、このほか瀬尾幸子さん、ワタナベマキさんも登場。それぞれの「ラク!」な料理をたっぷりご紹介くださっています。
詳しいレシピは、最新9月号でチェックを!