12月のおすすめ2つ目は、新刊「2択でチェック! もう会話に困らない英文法」です。NHK英語講座の講師も務めた田中茂範先生が、英語学習者がつまづきやすい文法事項を2択問題形式でやさしく解説してくれる1冊です。今回はその中から選りすぐりの1問を取り上げます。

Q,「私は米が好きです」はどっち?

 

Q.「私は米が好きです」はどっち?

① I like rice.
② I like a rice.

 これは数えられる名詞と数えられない名詞の区別の問題です。rice は英語圏では1粒1粒を数えることに関心が向かないことから不可算(一方、日本では「米」は1粒1粒が大切という意識があり、対象への意識と表現には文化差があるようです)。そのため正解は①です。

 数えられる名詞は、「a + 名詞」の使い方からもわかるとおり、対象を1つ取り出せるものです。一方、数えられない名詞は、仕切り感のある個体として意識されないものです。これは、「見え方、数えやすさ」の問題であると言えます。

 例えば、「砂」の場合には、1粒1粒を数えることに関心が向きません。そこで、不可算形で sandと表現します。しかし、「小石」は1つひとつが仕切り感のある個体として知覚されやすいため、a pebble あるいは pebbles と表現されます。
 白髪は、1本なら a gray hair、そして数本までなら grayhairs と言いますが、全体が白髪であれば、数えられる対象としての関心はなくなり、gray hair と表現します。これも見え方の問題です。

 単数と複数の関係において「見えやすさ」の観点から興味深い例が「ヒツジ」です。「ヒツジ」は1匹だと a sheep です。しかし、群れを作っている状況だと複数でも sheep です。それは、離れて見ると白い塊に見えることと関係があるようです。
 一方、「バッファロー(アメリカバイソン)」は1頭だと a buffalo で、複数の群れだとbuffalo(e)s(あるいは buffalo)となります。これは sheep と比べて個体同士の差異が際立って見えるということと関係があるという説があります。これも見え方の問題ですね。

正解はこっち!
① I like rice.

 皆さん、正解できましたか?わかっているつもりでいたのに、間違ってた!という方もいらっしゃったのではないでしょうか。このように、「2択でチェック! もう会話に困らない英文法」ではたくさんの2択クイズを通して、文法事項をチェックすることができます。いくつ正解できるか、ぜひ挑戦してみてください。

「2択でチェック! もう会話に困らない英文法」のお買い求めはこちらから!

2択でチェック! もう会話に困らない英文法