1月のおすすめ2つ目は、「きょうの料理ビギナーズ」11月号より、コラム「目指せ!和食上手 調味料クイズ10」をお届けします。2021年度を通して、皆さんの料理の知識はどれくらい増えましたか?クイズに挑戦してチェックしてみてください。

目指せ!和食上手 調味料クイズ10

和食によく使う「調味料」に関するクイズに挑戦! 制限時間はありません。落第点も合格点もありません。常識問題あり、ちょっと難問もありですが、解説を読んで「なるほど〜」と納得できれば、進級決定。和食づくりの腕が上がりますよ。

問1:普通のしょうゆうす口しょうゆ、塩分が多いのはどっち?

正解!

塩分濃度は普通のしょうゆが15~17%、うす口しょうゆが約18%とうす口のほうが高いのです。塩には発酵や熟成を抑える働きがあります。うす口しょうゆは、その塩を普通のしょうゆより1割ほど多く加えて仕込み、熟成を調節して、色や香りを控えめに仕上げています。

問2:和食の基本調味料「さしすせそ」。しょうゆを表しているのは?

正解!

さ=砂糖、し=塩、す=酢、まではいいけれど、「せ」がしょうゆというのは難問ですね。「どぜう」と書いて「どじょう」と読ませるように、「せうゆ」と書いて「しょうゆ」と読む。かな遣いとして正しいか強引かは諸説ありますが、料理の言葉としては定着したルールです。

問3:みりん大さじ1とほぼ同じ甘みになるのは?

正解!
みりんの甘みは、ブドウ糖やオリゴ糖など複数の成分で構成されています。砂糖の甘み成分(ショ糖)のストレートな甘みに比べて、複雑でまろやか。甘味度は砂糖の43%です。みりんを砂糖で代用する場合は下記を参考に分量を減らし、酒でアルコールを補うとよいでしょう。

覚えよう!

みりん大さじ1(15㎖)の甘み ≒ 砂糖小さじ1(5㎖)の甘み
みりん30g の甘み ≒ 砂糖10g の甘み

問4:サラサラの食塩小さじ1と粒が大きめの粗塩小さじ1、どっちがしょっぱい?

正解!

食塩は海水を原料としてつくられた塩から不純物を除き、しけらないように粒を細かくした精製塩。粗塩は、天日乾燥などの製法でミネラルを残した粒が大きめの塩。食塩のほうが塩化ナトリウムの純度が高いうえ、粒が小さく比重が高いので、同じ体積でも塩辛さが強くなります。

覚えよう!

食塩 小さじ1=約6g   粗塩 小さじ1=約5g

問5:レシピの「」のかわりに料理酒を使ったとき、控えたほうがいい調味料は?

正解!
料理酒は、日本酒よりも米の雑味を残して、コクやうまみが強く感じられるようにつくられています。いちばんの違いは、飲めないように塩を加えているという点。そのため、レシピの分量より塩やしょうゆを控えて調味しないと、塩けが強すぎる場合もあるので注意しましょう。

問6:小学生の子どもにお使いを頼みました。買えなかった調味料はどれ?

正解!

みりんは、もち米や米こうじをじっくり熟成させて甘みを引き出した発酵調味料。14%前後のアルコールが含まれ「酒類」に分類されるため、未成年者は購入できません。
みりん風調味料はブドウ糖や水飴などの糖類を調合した調味料で、アルコールをほとんど含みません。また、料理酒はアルコールを含みますが、塩などを加えて飲めないようにしてあります(問5参照)。どちらも「酒類」ではなく「食品」なので、未成年者でも購入OK!

問7:みその色の濃淡の説明で正しいのはどれ?

正解!
みその「色」の変化は、発酵・熟成期間中に原料中のアミノ酸が糖と結びついて褐色になる「メイラード反応」によるもの。熟成期間が長いみそほど、褐色が濃くなり、風味が複雑になります。
塩分やこうじの量によって大きく変わるのは、みその「味」。同じ塩分量のみそなら、こうじの量が多いほど甘口になります。みその色と原料の表示を見て、数ある中から好みのものを探し当てましょう。

問8:魚を煮るとき、の使い方で正しいのはどれ?

正解!
米を原料とする酒には、製造過程で生まれる糖やアミノ酸が含まれ、煮汁にうまみや甘みを加える効果があります。また、素材のくさみをアルコールに溶かして揮発させる効果もあるので、煮魚にはぜひ使いたいもの。ただし、火を止めてから加えるのではその効果が得られないので、早めに加えて加熱しましょう。

問9:米酢穀物酢の説明で正しいのはどれ?

正解!

米酢の原料は、米。1ℓ当たりの米の使用量が40g以上の醸造酢で、まろやかな味わいが特徴です。
穀物酢の原料は、穀物。つまり米や麦、酒かす、コーンなどの穀物を使った醸造酢の総称ですが、数種類の穀物をブレンドしてつくられたものが一般的。米酢より酸味がシャープで、加熱してもとびにくいのが特徴です。

問10:米油ごま油、カロリーが高いのはどっち?

正解!
ごま油は香ばしくてコクがあるので、サラリとしてくせのない米油よりもエネルギーが高いような印象があるかもしれません。が、植物油のエネルギーはどれも1g当たり9kcal。原料による違いはありません。

何問正解できましたか?知らないことも意外にあったのではないでしょうか。知識をどんどん増やして、料理上達を目指しましょう!

「きょうの料理ビギナーズ」1月号